外国語の就業規則・社員ハンドブック PDF を対訳で読む方法

外国語で書かれた就業規則や社員ハンドブックは、PDF を翻訳し、原文と訳文を並べて読みます。まず自分に直接関わる章、つまり労働時間、残業、休暇、賃金、試用期間、服務規律と懲戒、退職から読みます。本文が参照している別規程はすべて取り寄せ、時間・日数・日付・金額は必ず原文から写します。訳文は内容を理解し、質問を整理するためのものです。認証翻訳でも、法律や人事上の助言でもありません。基準になるのは原文の就業規則と人事部門の説明で、必要に応じて労働法に詳しい弁護士や社会保険労務士に相談してください。
このチェックリストはだれ向け?
読み慣れない言語で書かれたルールに従う必要がある人向けです。たとえば英文ハンドブックを渡された外資系企業の入社予定者、海外に赴任して現地語の就業規則を受け取った人、本社のハンドブックを受け取った海外子会社の人事・総務担当者です。何がどこに書いてあるかをつかみ、人事への質問を具体的にすることが目的です。
ある規定が妥当か、適法か、自分に適用されるかは判断しません。何を探し、何と照らし合わせるかだけを示します。
アップロードする前に:社内ルールを確認
就業規則やハンドブックは社内文書で、社外への共有を制限している会社もあります。オンラインツールにアップロードする前に社内の情報管理ルールに従い、迷ったら人事や上司に確認してください。
なぜ対訳で読むのか
職場のルールは小さな言葉の違いで中身が変わります。「must」と「may」、「working days」と「calendar days」、「at least」と「up to」の違いで、取れる休暇やしなければならないことが変わることがあります。訳文が自然でも、その違いがぼやけることがあるので、原文はいつでも見られるようにしておきます。結果は左右表示、上下表示、訳文のみでダウンロードでき、確認作業には通常は左右表示が向いています。設定の流れは対訳 PDF の作り方で説明しています。

どの章から読むか
| 章 | 見るところ | 原文と照らし合わせる点 |
|---|---|---|
| 労働時間 | 始業・終業、休憩、シフト、フレックス | すべての時刻と休憩時間 |
| 残業 | どんなときに残業になるか、承認の流れ | 基準、承認手順、記録方法 |
| 休暇・休日 | 年次有給休暇、病気休暇、特別休暇、祝日 | 日数、労働日か暦日か、申請方法 |
| 賃金 | 支払日、手当、控除 | 日付、金額、通貨 |
| 試用期間 | 期間と終了時の扱い | 期間と条件 |
| 服務規律・懲戒 | 禁止事項、懲戒の種類 | 項目の一覧と原文の言い回し |
| 退職・解雇 | 予告期間、退職手続き、貸与品の返却 | 期間、期限、連絡先 |
時間・日数・日付・金額は訳文ではなく原文から写してください。数字や表の確認方法はPDF の訳文を原文と照合する方法にまとめています。
別規程への参照をどうたどるか
多くのハンドブックは、細かい内容を賃金規程、休暇規程、出張旅費規程、行動規範、休日カレンダーの別紙などに分けています。本文には「別に定める」としか書かれていないこともよくあります。

- ハンドブックが触れている別規程や別紙をすべて書き出します。
- 受け取った PDF に入っていないものは人事に依頼します。
- それぞれ同じように翻訳して対訳で読み、本文のどの条がそれを参照しているかをメモします。
- 本文と別規程の内容が違うように見えたら、両方の箇所を控えて、どちらが適用されるか人事に確認します。
規程類を含めて数百ページになる場合は、長い PDF を翻訳するコツを参考に作業を分けてください。
重要な用語の確認
ハンドブックには、「正社員(regular employee)」「所定労働時間(standard hours)」のように社内で特定の意味を持つ言葉や、会社独自の休暇の名前が出てきます。同じ用語が章ごとに違う訳になることもあるので、訳語がそろっていると決めつけないでください。重要な用語の原文表記を控え、出てくる箇所を左右表示で一つずつ確認し、定義があいまいなら人事に聞きます。
受領確認書と署名欄は?
ハンドブックの最後には、受け取って読んだことを確認するページがよくあります。訳文のそのページは読むためのもので、署名には使いません。翻訳後の PDF にはフォームフィールドが残らないため、訳文に入力や署名はできません。原本を社内の通常の手続きで提出してください。入力可能なフォームについてはPDF フォームを翻訳して各項目を確認する方法をご覧ください。
スキャンや写真のハンドブックは?
古い版や紙のハンドブックはスキャンされていることがよくあります。スキャンや写真を翻訳するには、Google またはメールリンクでサインインし、アカウント認証を完了してください。翻訳前に文字を認識しますが、誤読や読み落としが起きることがあるため、時間・日数・日付・金額はページ画像と照らし合わせてください。手書きの書き込みや印影は、ページ画像をご自身で確認してください。
制限事項
- 認証翻訳ではありません。認証翻訳や公的な翻訳が求められる場面の代わりにはなりません。
- 法律や人事上の助言ではなく、規定が適法か、妥当か、あなたに適用されるかは判断しません。
- 基準は原文の就業規則と人事部門の説明です。争いがある場合は専門家に相談してください。
- レイアウトはできる限り保持されますが、長い段落は改行位置が変わることがあります。
- ロゴや印影など、画像内の文字は翻訳されません。
- フォームフィールドは残らないため、訳文に入力や署名はできません。
よくある質問
訳文どおりに行動してよいですか?
訳文は内容の理解と質問の整理に使ってください。効力があるのは原文なので、大事なことは人事に確認しましょう。
翻訳したハンドブックは認証翻訳ですか?
いいえ。官公庁や裁判所が認証翻訳を求める場合は、資格のある翻訳者に依頼してください。
訳文と人事の説明が食い違うときは?
原文の該当箇所を探して条番号を控え、人事に書面で確認してもらいましょう。
外国語の契約書も受け取りました。チェックリストはありますか?
英文の取引先契約書・秘密保持契約(NDA)PDF を対訳で読む方法をご覧ください。雇用契約書にも同じ読み方が使えますが、条件そのものは人事や専門家に確認してください。
入社前に読んでおきたい外国語のハンドブックがありますか?PDF を iSomor にアップロードして左右表示でダウンロードし、チェックリストを一通り済ませてから人事に質問しましょう。